「カウンターがあるので一人飲み歓迎のお店です!」と言われても、初めて訪れるとなれば、常連さんばかりで疎外感を味わうのでは? 何を頼めばいい? 女性ひとりでも本当に大丈夫? いろいろと気になることがあって、なかなかその一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。そんな一人飲み初心者の方のために、札幌にあるちょいグループの立ち飲み7店舗の楽しみ方や、一人飲みの過ごし方などを丁寧に掘り下げてご紹介。
あくまでちょいでの話なので、他のお店に行っても大丈夫かはわかりませんよ。
初めて訪れる店は自分以外の人がみんな常連さんにみえて、馴染めるかとついつい心配が先に立ってしまいがち。でも、ただその場にちょっと先にいて、楽しそうに見えるだけかも。あれこれ考えすぎると、店を通り過ぎて単なる通行人になってしまいます。暇そうな時も、お客さんがたくさんいてぎゅうぎゅうそうな時も、まずはスタッフに人差し指を1本立てて見せてみましょう。それは暗黙の「一人です」サイン。あとはスタッフが察して案内してくれるでしょう。
一人分のスペースさえ空いていれば、すぐ入れてしまうのが一人飲みの魅力。満席に見えても、ちょっとずつずれていくともう一人入れちゃったりするのが立ち飲みの魅力。
初めての酒場は試される場所じゃなく、試しに行ってみるもの。しかと心に刻んで、気楽にのれんをくぐって下さいね!
居場所を確保できれば、まず最初の一杯は何にするか?を尋ねられるでしょう。続いて、頭を悩ませがちな酒のアテを選ぶという流れがやってきます。「まずビール!」と、決まっている人は迷うことはないですが、何にしようかな?と一瞬考える時は、メニューの最初に書いてあるものが大体そのお店の看板メニューなので、ひとつお試ししてみても良いでしょう。また、スタッフに「オススメは何ですか?」と聞いてみると、早速交流するキッカケにもなって一石二鳥です。
ちょいグループのフードメニューはお一人様向けの小盛りが基本。200円〜のお手軽おつまみや看板メニュー、その日オススメの一品もあったりもするので、まずは1〜2品選んで様子をみるのが正解。その後はゆっくりと落ち着いて、追加したいものなどを選ぶことができますね。
手元に酒とつまみが揃えば、あとは思い思いに過ごせるのが一人飲みなわけですが、あなたはどんな風に楽しみますか?
自分が帰りたい時にサッと帰れるから、しみじみとマイペースにお酒が飲みたいから、一人で飲みたいというタイプの方は、周りがわいわいしていても無理に会話にまざろうとする必要はありません。スマホを眺めてもよし、天を仰いでもよし、誰にも気を使わずお酒が飲める。これも一人で飲むメリット。
とはいえイスという境界がないので、周りの方との交流が生まれやすい場。わいわい賑やかな雰囲気が味わいたい、一日の終わりにアットホームに会話できる場所がほしい、そんな一人飲み好きもたくさんいます。
また、この3つのタイプに加え、毎日通う、第2の我が家ほしい派というタイプも。家と仕事の往復になりがちな日々、家路につく前に、酒場で「ただいま」の1杯を嗜み、ホッと一息つきたいという方も多いです。
もちろん同じ店でも日々スタッフやお客さんは違い、雰囲気は少しずつ変わるもの。そこでの一期一会の交流を楽しむのは、やはり一人飲みの醍醐味と言えるでしょう。
通い慣れた常連になれば何の気構えもいらなくなるでしょうが、そこに至るまでが大変!という方、コミュニケーションの糸口が見つからない!という時は、スタッフや隣のお客さんにこんなことを話しかけてみて下さい。
大体このあたりの会話を身につけておけば、あとは自然と話も広がっていくことでしょう。常連さんらしき方に出会ったら、一人飲みの楽しみ方を聞いてみるのも面白いかもしれません。一人飲みでのコミュニケーションの楽しさを覚えると、どこへ行ってもきっともう大丈夫。(ちょいグループのお店なら)
「1杯だけでもどうぞってよく言うけど、本当に1杯でいいの?」と思う方もいるようです。もちろん、「ちょっと違ったな」と思ったら、場に合わせることも、追加で何かオーダーする必要もありません。
雰囲気が合わなかったり、話題に入りたくない時は、スマホをいじるなどして、それでもダメだった場合はサッと1杯だけ飲んでお店を出ましょう。0次会や待ち合わせの時間潰しなど実際に1杯で帰られる方もいるので、後ろめたい気持ちになることはないのでご安心を!
一人飲みの楽しみ方を知り、うずうずしてきた方へ。ちょいグループの立ち飲み4店舗の特徴をざっくりご紹介します!
名前は全部「ちょい」でも、看板メニューやオススメのお酒、雰囲気などは全然違います。エリアで選んでも良し、メニューで選んでもよし、気になるお店があったら足を運んでみて下さいね。
Choiグループ創業の地平岸に立ち飲みが復活。
2008年創業のChoiグループ。スタートは平岸の店舗で約11年間営業してました。地下にあったその店舗を同住所1階の【おでん酒場Occhi】を業態変更して復活したのが、平岸本店となってます。当時3坪で1本の直線カウンターのみだった店舗ですが、今は10坪の酒場らしいコの時カウンターで、ワイワイと地域密着で営業してます。
料理のウリは なんといってもお酒に合う煮込み料理。元々おでん屋だった店長のコトコトスキルがここでも活かされています。ビール、ハイボール、焼酎、日本酒とどの組み合わせも最高の煮込み。煮込みは定期的に入れ替わり、牛すじ、肉豆腐、モツ煮、洋風ビーフシチュー、復活おでんなどなどが楽しめます。
また 店長含め女子のみのスタッフでほのぼのお迎えしているので はじめての一人飲みの方はもちろん、女性の一人飲みもしやすいのが当店の特徴。
ふらりと入りやすい路面店で、気まぐれで変化する煮込みや日替わりおばんざいをつまみに気軽に飲めますよ。ほぼ地下鉄直結なので0次会にも使えます。
円山地域には立ち飲み屋さんはたぶんここだけ。待望の円山エリアにChoiがオープン。
札幌の中でもちょっとお金持ちが多いというイメージの円山。それだけにこだわりのある素敵なお店も点在しております。
とはいえ、何気ない毎日にさっと寄れる立ち飲みってうのは非常に使い勝手もよく気軽に立ち寄れる店として重宝しそうです。
外からも店内が見え、円形のカウンターで初めて会った人とも何気ない会話が弾みそう。ちょっと奥まったところにテーブル席(椅子なし)もあるので、近隣で飲んできた小団体も受け入れOKなChoiとしては大きめのお店になっています。
ちょっとChoiとしては大きめな立ち飲みですが、フードがとっても特長的。一人飲みに特化したおつまみ、その名も「こつまみ」といって豆皿にちょうどよいサイズで提供しています。しかもこの「こつまみ」は琴似にある系列のお惣菜店のお酒大好きな和食の職人が作っているので、本格的かつ最高のアテに仕上がっています。
まずは
「おまかせこつまみ3種盛り(500円)」を頼んで一杯やりながら、あとは入れ替わったつまみを楽しみにしている常連さんも多いのも頷けます。
ドリンクは36店や南郷店と同様、生搾りフルーツサワーを瀬戸内海に浮かぶ岩城島の柑橘を使って提供しており、その美味しさはもはやハズレなし!キリッとした天然の甘み旨味が凝縮しております。
さらに、店長の谷ちゃんが飲み手目線でチョイスした日本酒も外せません。
いかにも玄人っぽくない谷店長になら、気軽に相談して日本酒デビューができそう!!
他には揚げ物も充実しており、こちらも南郷店と同様、ドクターフライを使って揚げているので
「カラ!サク!じゅわーなザンギ」や定番の揚げ物が充実しています。
2021年、白石区に初めてのChoiが登場!
南郷通7丁目駅からすぐの好立地で、前を通るとついつい吸い込まれてしまいそうな親しみやすい雰囲気が魅力。広いカウンターはオープンで過ごしやすく、元気な女性店主が明るく迎え入れてくれるから初めての方や女性の1人飲みにもオススメです。
カラッと揚がったザンギと爽やかなフルーツサワーが1日の疲れをスッキリと洗い流してくれることでしょう。
なんと言ってもオススメは生搾りフルーツサワー! 初めて来たら「島レモンサワー(600円)」は必飲。旬のフルーツを味わえる季節限定サワーも定期的に内容が変わるので、行った時のお楽しみに。デザート感覚でも楽しめそうな果実たっぷりの「凍らせサワー(650円〜)」は、たくさん飲みたい人に嬉しい「中おかわり(350円)」もできて大満足間違いなし。
定番のザンギは塩としょうゆの選べる2種類。フードはほとんどが揚がってきます。選び放題な揚げ物バリエーションに怯むことなかれ。ドクターフライという画期的なフライヤーが食材を油こくせず、カラッと仕上げるので胃もたれ知らず。とはいえ1人でまず楽しむならば「南郷アテ盛り(900円)」が正解でしょう。お店のオススメがちょっとずつ食べられる嬉しいセットです。〆ラーメンならぬ〆「ナポリタン(700円)」も密かな人気。
一人飲みにチャレンジしたい女性に特にオススメ!
すすきのと大通エリアに挟まれる国道36号線沿いに2018年にオープンした、36(サブロク)店。小さめのカウンターとテーブルが2つの狭い空間は、女性店長の目が行き届く心地よい空間です。すすきのや創成川イーストからも歩ける程よい距離にあるので、そのオープンな雰囲気から、ふらっと立ち寄る新規客が一番多いお店。遅めの時間は飲食業の方の仕事終わりやラストの1軒に利用するお客さんが増えてきて賑わうので、初めて行ってみるなら少し早めに入ってみるのが正解かも。カウンターの両端にいる人同士が会話できるくらい、みんなで盛り上がれてしまう一体感は小さな店内ならではの楽しさ。
オススメは何と言っても生搾りのサワー!定番サワーの「岩城島産 越冬完熟レモンサワー」が人気。時期が終わってしまうと、また来年まで待たなくてはいけないかも!甘さ控えめでキリッとした酸味が体をシャキッと元気にしてくれる。「本日の生搾り」など、その時その時の季節感が味わえる生搾りサワーを味わって。
テイクアウトもできるので、帰り道に歩きながらもう1杯、なんていう楽しみ方もできちゃいます。
サワーのアテには、フルーツポークを!「岩城島産 越冬完熟レモンサワー(550円)」と「おつまみポーク(350円)」
36店の魅力はちょこちょこと気軽に頼めるフードメニュー。ちょっとしたつまみが200円からあります。オススメのポークメニューも、少し食べたい人のために小皿にちょこっとずつ食べられるチャーシューなどから、ガッツリ食べたい人のためのしょうが焼きなどバリエーション豊富。おつまみポークは柔らかいポークとネギをゴマ油で和えた、お酒の進む一品です。
札幌駅周辺で一人飲みを始めたいと思っている人には、まずは北2条店がオススメ!
常連の方の中でも、最初に立ち飲みの魅力にハマったのはここだという方多し。札幌駅からのアクセスの良さもあり、仕事やショッピング帰りの人、近隣のホテルに泊まる出張中のビジネスマンや観光客などなど、いろんな方が集まります。
フレンチ出身の店長がひと手間かけて作るフレンチと和の創作的なおつまみ選びも楽しみの一つ。月1回の昼飲みや定期的なイベントなどもあるのでブログやFacebookでチェックしてみて。
オススメドリンクは北2条店限定の「北2ハイボール(500円)」
赤ワインとバルサミコを煮詰めたシロップが入っていて、もはやハイボールの域を超えているのでは。ほんのりコクのある甘さと仕上げにかかってくるブラックペッパーの刺激が絶妙にマッチ。道産のワインや日本酒も揃えていて、その時あるものは店内の黒板でチェック。オススメを気軽にスタッフに聞いてみても◎
気になるメニューばかりで迷いそう。そんな時は「きざみオリーヴと山ワサビのとりわさ(600円)」や時期で変わるなめろうなどがオススメ。ブラックオリーヴとほんのり香る山ワサビが不思議と合っていて、洋酒にも和酒にもピッタリ。
オリーヴやチーズなどの定番おつまみもありますが、ひと手間かけた創作つまみもお試しあれ。
あつあつの釜焼きピザを片手に一杯やれる、ちょっと珍しいスタイルの立ち飲み屋といえば澄川店。
コの字型のカウンターはお客さん同士のコミュニケーションも生まれやすく、地元民も足繁く通う、アットホームな雰囲気が魅力です。海外のビールも豊富なので、ビール好きはちょっと1杯では終われないかもしれませんね!
こたつでも囲んでいる気分になってしまうのか、不思議と交流が広がりやすいコの字カウンター。横一列のバーカウンターとは一味違った空間をお楽しみあれ。
まずはせっかくなので「得トクピザセット(1300円)」でピザを味わって。
一人でピザを食べようと思ったら、宅配ピザのSサイズでもなかなかのボリューム。焼き立てのピザをおひとりさまサイズで味わえるのは、澄川店ならではの贅沢な時間。
生ハムやチーズといったお手軽なつまみもちょいちょいあるので、飲み会のあとに最後の一杯を飲んで帰るというお客さんも多い。
立ち飲みだけど料理は本格和食が楽しめる。
Choiグループの立ち飲み業態はカジュアルな雰囲気の店が多い中、こちらすすきの店は本格和食が楽しめます。
店長は10代のころから和食の職人として修行してきたので、すでに職人歴20年。とはいえ気さくなというかちょっと緩めな接客で威圧感はゼロです。きっちりChoiな空気が出てます。
酒場で和食といわばやはりお魚。魚料理定番の種類は多くないものの入荷状況に合わせて各種お刺身や焼き物などちょとだけ気の利いた料理を提供してます。
さらに、もちろん一人飲みに特化した刺し盛りも一人前からご用意してます。というか基本全て1人前の量でご用意してますよ。
1人前盛り600円とサクッと飲みのつまみにも最高です。
もう一つのウリはやっぱり天ぷら。
丁寧に揚げた食材は、いわずもがなお酒に合う!さらにエビ1本からでもオーダー可能なのは嬉しい。
えび(250円)、いか(200円)、チーズ(400円)、おまかせ野菜3種(500円)などなどワンコインで楽しめるラインナップです。
さらにさらになんと炭焼きメニューもあるので炭の香りで一段と美味しくなる料理もご用意。
定番メニュー以外の黒板メニューがほぼ毎日入れ替わるので週に2度3度と来ても飽きないのも嬉しいポイント。
気になるお店は見つかりましたか?
世代を超えて、フランクに交流できてしまうのが酒場の良さ。日常では接点のないような人と何気ないことで笑い合ったり、思いがけず意気投合してしまったり、異業種交流会に行くよりも役に立つ情報交換ができてしまうかもしれないし、期待してたよりも盛り上がらなかったり。そんな緩やかな関係性が広がっていく、ほんのちょっとの非日常をお酒とともにぜひ味わってみて下さい。