カイヨーズとの死闘に打ち勝ち
この一件の黒幕であるピロリ菌を撃退中の煙たいおじさんでございます
カイヨーズの奇襲を受けたのが11月27日早朝
その日から遡ることたった3日前
11月24日金曜日に別の闘いがあったことをご存知だろうか
いんや、知らないですよね
話してないもん
華金に訪れた地獄絵図
月末の金曜日
それは我々飲食業にとっては稼ぎ時
この日のスタッフ陣容は
店長たっち
ザ☆ザンギ酒場Choiの開店を翌月に控えた中鉢
そして私という強固な3バッグ体制でございました
そんな日の営業前
私はトイレに行きました
大きいヤツをしに
コトを済まし水を流そうとしたその時
私の目に飛び込んできた光景
それは鮮やかな赤に染まった水だまり
…えっ?
どしたの?
自分の身に突如起きた事象を理解出来ず
大きいヤツが浮かんだままの赤い水だまりをしばらく見つめていました
水だまりを赤く染め上げたモノははたして何処からやってきたのか
はて?
己れの体内から出たモノという実感がまるでわかないのです
何処から飛んできたんだろ
おれのう◯こと水が化学反応でも起こしたのかな
そもそも赤い水だったっけ
えーと…なにこれ
混乱したアタマはやがて冷静さを取り戻し
至極妥当な結論を導き出しました
こりゃ血便だね(´・ω・`)
まあこれはたまたまだろう
そうそうたまたま出ちゃったんだよ血が
おじさんビックリ〜
現実逃避に走った私のアタマでございます
さっと水を流し
きれいさっぱり無かったことにしようと
できるわけがない
だって赤いんだもん
店内に戻るとそこはいつもの風景
たっちとハチが仕込みをしている
いつもと違うのは私が赤いモノを排出したこと
どうしたものかとしばらく思いを巡らせたのち
ぼそっとたっちに告げました
「…血が出たんだけど」
そして悟った
開店の時刻になりました
試しにもう一度出してみよう
もう一度出してみて
やっぱり赤いのが出ちゃったら
そのときは現実を受け入れようと
出なかったらさっきの現象は気のせいだってことにしようかなと
そんな思いで2度目のトイレに向かいました
結果
なんていうことでしょう
さっきよりもっと鮮やかな赤い水だまり
気のせいどころか
さっきよりも酷くなってるぜ
血がでたー
おしりから血がでたー
いっぱい出たーーーよ(´Д` )
ちょうどそのとき来店していたお客さんの中に
看護師の方がいらっしゃいまして
お食事中のところ誠に申し訳ないのですが
直球の質問をしました
「おしりから血が出たんだけど
どうしたらいいのかな」
「!!!色はどんなのですか???!」
「それはもう鮮やかな赤でございます」
「すぐ病院行ってくださいっ!!!」
そして私は
営業をたっちとハチに託して
西19丁目の夜間医療センターへと向かうべく
タクシーに飛び乗った
さよなら、くんせいChoi
西19で大切なものを失う
夜間医療センターへと走るタクシーの車窓から
大通公園のホワイトイルミネーションを眺める
もうそんな時期なのか
1年早かったな
年々時が過ぎるスピードが加速している
来年はいよいよ40歳か
40歳直前にしておれはケツから血を出している
今やネットでサクサクっと症状から考え得る原因を調べることが出来る
これって便利なようで良くないこともある
素人考えで自分で自分に診断を下してしまうからね
そして勝手に不安になる
ケツから鮮やかな血が出る症状の原因
『痔』
または『直腸ガン』
4年前に骨腫瘍の疑いアリで胸をかっさばいた経験がある私です
結果良性だったんだけど
そんなことがあったものだから
「ガンかもしれない」と考えてしまいがち
それなりの覚悟をもって診察に臨もうと
疑わしきは疑おうと
最悪なパターンを念頭に置いておこうという
そんな思考回路が形成されています
超ネガティヴシンキングいえーい
夜間医療センターに到着
患者さんはポツポツといらっしゃるくらい
受付したらものの数分で呼ばれた
当番医に症状を伝えたところ
「横になってお尻出して」とのお達し
そうだよね
そうなるよね
為すすべもなく言われるがままに
お尻ペローンとだして横たわる
ゴム手袋を装着する当番医
そうだよね
そうくるよね
アーメン
いだだだだだだだっっ
お尻に突っ込んだ指をグリグリグリグリと
グリグリグリグリグリグリと!
搔きまわす!
グリグリグリグリグリグリと!!
掻きまわされるおれのアレ!!!
父さん、母さん
そして息子よ
ぼくはなにか大切なものを
いまこの瞬間失った気がします
人生において守るべきなにか大切なものが
グリグリグリグリされているこの瞬間
音を立てて崩れていく
いや正確にはぶち破られていく
そんな思いです
グリグリ診察の結果
腫瘍のようなものは確認できなかった
が、それは指が届く範囲なので
明日専門医に診てもらうように
まあ痔が濃厚ですね
よかった
ガンじゃなくて
医療センターから西18丁目駅へと
とぼとぼ歩く
キモチ歩き方がおかしい
ケツの痛みがひかない
キモチ内股になりながらとぼとぼ歩く
なぜだ
ガンじゃなくて喜ぶべきなのに
なぜだ
ぼくは悲しい
これが闘病記episode 0でございます
追伸
翌日肛門科にかかりまして
指ではなくカメラをねじこまれました
その日の帰り道も歩き方がおかしくなりました
その数日後に
今度は口からカメラを突っ込まれることになるとは知るわけもなく…